2022/11/30

カメとパウダーとわたし♪


北海道の平地にもようやく雪の便りが届き始めたと思ったら解け、そしてまた降っては解けと、北海道の山々は白と茶色のせめぎ合いが続いております(笑)

最近は、やれラニーニャだ!地球温暖化だ!雪が降らなくなっちゃうらしいぞ~!などと色めきだっている人々も多いようですが、環境問題をがっつり語るのであれば、しっかり自然の最前線に居を構え、経年で気候や植生、自然の変化を観察するべきではないかと思います。そのうえで、世界各地で起こっている変化や現象を様々な角度で検証し、地球温暖化懐疑論にも目を向け、もっと議論を重ねていくべきだと思います。


実際ボクは、地球温暖化に人間の活動がもたらす温室効果ガスが寄与していることは否定しませんが、果たしてそれが本当に危機的状況に進んでいるのか、他にも気流や自然変化による要因は含まれてないのか、ボクはまだ答えを出すべきではないと考えます。もちろん、CO2の排出削減や自然環境の保全は温暖化の有り無しに係わらず積極的に行っていくべきですが、いま日本をはじめ先進国が突き進めている政策は、確証バイアスにかかった人たちが描く、『人間の経済活動がもたらす温暖化が、地球を破滅に導いているのだ!』とう壮大なストーリーに乗っかったものが多いように感じるのです。

特に、将来予測の不確実性があるにも関わらず、温暖化に関する環境政策は目を覆うものばかりです。無理筋な温室効果ガスの削減目標しかり、技術が伴わないエネルギー政策なども、欧州主導のルールに乗っかっただけの形骸化した内容は、常に見直しを強いられ、"目標"とは到底言いがいものであります。カーボンニュートラルを免罪符に、実情が伴っていない企業や組織、国ばかりなのです。

環境ビジネスにどっぷり浸かったお抱え学者の意見や、アウトドア業界で活躍するにわか環境インフルエンサーらは、都合良く切り抜いた統計データや信頼性の低い情報による環境政策を推奨し、そのプロパガンダとして踊らされればされるほど、地球環境の本質を見失うことになりかねません。

まずは予測の不確実性があることを大前提に、気候変動にどう対応していくかは、我々個人や家族、企業や地域、そして国が、それぞれの価値観、経済状況、自然環境、技術をもとにビジョンを決めて、対処療法的にいくのがベターなんじゃないかと思うわけであります。


ということで、いつものように話が逸れ気味に前置きが長くなりましたが、自称カメムシとパウダー研究家のわたくしが、北海道の片田舎、豪雪・豪カメ地帯の赤井川村で集めた15年超のデータをもとに、カメムシの発生状況からこの冬の積雪を考察してみたいと思います。


まず北海道のカメムシは、概ね2種類、小さくて臭みの強いスコットカメムシと、スコットよりもひと回り大きく匂いもさほどきつくないクサギカメムシがいます。北海道の田舎では、カメムシが多い年は大雪になる傾向が強いと言われています。

これは僕の統計データからも裏付けされてされおり、飛来し始める時期や、発生のピークを迎える時期は降雪とは連動していませんが、昆虫をはじめ植物や動物たちは、厳しい自然環境で生きていくために、その環境が厳しくなればなるほど、統計や数値では計り知れない予知的、本能的な何かが、生き延びよう、子孫を多く残そう、といった行動・現象に繋がるのではないかと思われます。

カメムシは、1日の最低気温が10℃を下回ると冬眠の準備をします。そして次の風のないポカポカ陽気(概ね20℃くらい)になると、冬眠に向けた大移動のため大量に飛び交うのです。時系列で追うと、まず9月後半にテントウ虫が出始め、10月に入るとポツポツとデカカメ(クサギカメムシ)、続いてスコットカメムシが登場します。そして、風のない好天に恵まれた日に、彼らは一斉に冬眠場所に向けて飛び立っていくのです!
でも、こんなカメムシたちの壮大なドラマの陰で、害虫駆除業者などは、あらかじめ大量飛来のXデーを逆算して、その直前に害虫駆除の雨の忌避剤を散布することをしているのも事実なのです(笑) これらのことから、気温が低い日が続いたり、雨や風の日が多かったり、早めに降雪または氷点下になる年は、発生数や飛来数が少ないということもわかりました。


そして、カメムシの冬眠先にどういう場所が選ばれるのか!についてですが、これはまだ解明できてない部分が多いのですが、比較的風通しの悪い古い建物(特に日射によって壁の温度が高くなるような古民家やログハウス、明るい色の鉄筋建造物)に集まる傾向があります。そしてエリア的には標高がやや高め(標高200m~700mくらい)の山麓で、針葉樹を含む雑木林の近くに集中している場所が好まれている気がします。ホントのところはカメムシに聞かないとわからないっすけど…(笑)

実際、この秋は、道内各地の山から離れた市街地で、大量のカメムシが発生してる報告を耳にしましたが、我々の住む山麓エリアでは、例年に比べて7~8割程度で、発生数も少ないように感じました。これはたぶん、天候不順な日が続いたため、飛ぶ(移動の)機会を失ったカメたちの多くが里にとどまったのではないかと推測されます。

で 結局、カメムシの発生状況と降雪の関連性なんですが、、、
16年間の傾向から見て取れるのは、数年周期で大雪と小雪が繰り返えされ、カメムシの多い年が雪が多く(累計降雪量10m台)、カメムシの少ない年が雪が少ない(累計降雪量7m台)傾向がかすかに読み取れる程度でした(笑) 

しかも、今年のカメムシは市街地での発生が多く、山間部での発生が少ないということで、肝心の雪予想は…『さっぱりわからない!』というのが、今年の分析結果であります。…スミマセン😅 ただ、今年の根雪は遅そうですが、予報は平年並みに寒そうなんで、昨年に引き続き、雪は少ないけど雪は良い!ことを期待しつつ、今シーズンの降雪予想とさせていただきます。


ちなみに予想は予想として、ここ数年は小雪傾向だったので、そろそろ累計降雪量10m越えの大雪周期に入ってくるんじゃないかと密かに期待しています。昨年は累計降雪量が7m台と少なかったんですが、最大積雪深度が160cm以上もありました。これは雪は少ないけど、気温が低いのでなかなか雪が解けないぞ~ってことなので、これはパウダーを滑る僕らにとってはとてもよいことであります。

たくさん降ってもすぐに解けて雪質が悪くなるよりは、少なくても上質の雪が保たれ続ける寒さがあれば それでよいということですね!😉

参考までに、僕が赤井川村に移住した2006年が一番の豪雪で、そしてめちゃくちゃ寒くて最高のコンディションだったのですが、昨シーズンは雪は少かったけれども、2006年に次ぐ素晴らしいコンディションとなりました。ということで、今年も昨年に引き、山は良いコンディションになることを期待したいですね!

カメムシと雪の記録 2006~


田舎暮らし三大非生産作業と言われる、除雪害虫駆除草刈りですが、そんな作業もデータを取って視点を変えれば、自分にとって役立つデータとなるということを、同じ田舎暮らしをする同志たちに声を大にして伝えて、このレポートを〆たいと思います…😏

それではみなさん、今シーズンも安全によい冬をお過ごしくださいませ!!👋😁